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白板症

【読み】:はくばんしょう
【英語】:leukoplakia
【書籍】: ザ・クインテッセンス 2009年1月号
【ページ】:3

キーワード解説:

「白板症」とは「他のいかなる疾患としても特徴づけられない著明な白色の口腔粘膜の病変」(WHO、2002)である。「白板症」は臨床用語で、組織学的所見は加味されない。「白板症」は悪性化の潜在能をもつ前癌病変(precancerous lesions:形態学的に見て正常なものに比べて、癌が発生しやすい状態に変化した組織/WHO、2002)である。「白板症」が前癌病変である根拠は、「(1)口腔癌患者ではしばしば白板症性病変がみられる」「(2)白板症が年月の経過とともに癌に進展する場合がある」ことである。白板症の発症様式(単発性、多中心性、多発性がある)、病変の範囲(広がりの大きさ)、形、表面の性状、色調などは多様である。
 白板症の臨床像は「均一型」(homogenous type) と「非均一型」( non- homogenous type)の白板症に分けられる(WHO、2002)。「非均一型白板症」は、前悪性能の目安とされる上皮の異形成的変化(dysplastic change)、上皮内癌、扁平上皮癌にしばしば関連するため、より積極的な治療態度が必要となる。