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破骨細胞

【読み】:はこつさいぼう
【英語】:osteoclast
【書籍】: 顎骨壊死を誘発するビスフォスフォネート経口薬あるいは静注薬 ─歴史、病因、予防、治療─
【ページ】: 22

キーワード解説:

ビスフォスフォネート静注薬の治療効果や毒性が破骨細胞に対する作用に起因していることから、正常骨の再生やリモデリングにおいて、破骨細胞がどのような役割を果たしているかを理解することが必要である。破骨細胞は骨髄の前駆破骨細胞から成熟するが、前駆破骨細胞は未分化骨髄間葉系幹細胞の破骨細胞系から派生したものである。これらの前駆破骨細胞は、骨髄から単核球として末梢血に流出し、cFosやPU.1のような転写因子に反応して分化し、癒合して多核巨細胞(成熟破骨細胞)となる。
 破骨細胞は骨表面を封鎖して波状縁を形成し、塩酸を分泌することによって骨を吸収する。このような骨のカップ状に吸収された部位は、「ハウシップ窩」とよばれる。また、骨吸収をとおして破骨細胞は骨からビスフォスフォネートを遊離し、それを取り込む。