Quint Dental Gate 歯科のコミュニケーションサイト

文字サイズ
標準
特大

キーワード

編集部が厳選してお届けする歯科関連キーワードの一覧ページです。会員登録されると、キーワード検索機能が無料でご利用いただけます。会員登録はこちら≫≫≫

大理石骨病

【読み】:だいりせきこつびょう
【英語】:osteopetrosis
【書籍】: 顎骨壊死を誘発するビスフォスフォネート経口薬あるいは静注薬 ─歴史、病因、予防、治療─
【ページ】:42

キーワード解説:

小児の大理石骨病は、乳歯の晩期残存や永久歯未萌出の原因となり、エックス線写真では多数の未萌出歯が見られる。晩期残存は、たぶん乳歯の歯根吸収不全を意味している。一方、永久歯の未萌出は、おそらく歯が萌出する部位の歯槽骨が緻密に石灰化亢進することに起因し、骨吸収に必要な機能性破骨細胞の不足も原因と考えられる。永久歯の萌出遅延や未萌出と同様のパターンは、先天性骨形成不全症に罹患し、ビスフォスフォネート静注薬による治療を受けた小児患者の一部にも認められていた。
小児が10代、青壮年期と成長するにつれて、骨のリモデリング/再生能力の欠如は骨を壊死に至らせる原因となる。歯槽骨は骨のリモデリング/再生を10倍以上必要とするため、ビスフォスフォネート誘発骨壊死と同様に、大理石骨病は顎骨のなかでも歯槽骨を標的とする。両疾患では結果的に石灰化が亢進し、脆弱となった難治性の骨が露出することになる。