キーワード解説：

最近，CRT(chemoradiotherapy)による高い臨床的・組織学的治療効果が報告されてきており、手術回避による臓器機能温存療法としての可能性が示されている。進行頭頸部がん、口腔がんに対するCRTの高い治療効果については、Robbinsらによる超選択的動注療法によるCisplatin(CDDP)と放射線との同時併用療法の報告に詳しい。とくにStageIVの切除不能頭頸部がん67例(口腔がん15例含む)に対し、high dose CDDP(150mg/m2×4)の超選択的動注と静注にてチオ硫酸ナトリウムを投与し、放射線68～72Gyを行うRADPLAT法における多施設共同研究で、2年局所制御率63％、2年粗生存率63％、1年、2年無病再発生率がそれぞれ62％、46％という良好な結果が報告されている。