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2軸診断

【読み】
にじくしんだん
【英語】
axis 1&2 diagnosis
【書籍】
別冊 TMD YEAR BOOK 2011 アゴの痛みに対処する
【ページ】
110

キーワード解説

AAOP(米国口腔顔面痛学会)は、顎関節症(TMD)患者の問題を心身の2つの要素、すなわちAxis I(I軸:身体的要因)とAxisII(II軸:心理社会的要因)に分解して評価する方法を推奨している。イメージとしては、縦軸をAxis Iに、横軸をAxis IIにとり、その比率から、まず個々の患者の状態がグラフのどこにプロットされるのかを大まかに把握し、患者の問題を立体的に捉えてから、さらに必要な情報を問診等で掘り下げていくという方法である。たとえば、患者が強い痛みを訴えていても、純粋に身体的な問題であれば多くの場合症状は改善する。しかし、痛みはそれほど強くなくても、心理的要因が強く関与している場合や、身体的な原因はわずかであるにもかかわらず激しい痛みや不全感を訴え、日常生活に甚だしい支障が生じているような患者は、身体症状に対する治療には反応しないことが多く、難治になる傾向がある。