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感染性心内膜炎

【読み】:かんせんせいしんないまくえん
【英語】:infective endocarditis

キーワード解説:

感染性心内膜炎とは、「心臓内膜に細菌集簇を含むvegetation(疣腫)を形成する全身性敗血症性疾患である」と定義され、わかりやすく言うと心臓の内側に細菌を含むイボ状の腫瘤ができ、心機能が障害される病気である。発症頻度は100万人あたり年間10~50例で、的確な診断のもと適切な治療が奏効しないと、多くの合併症(心不全、脳梗塞など)を引きおこし死に至る疾患である。
 その原因には、歯科観血処置が一因として言われており、感染性心内膜炎患者の血液中から検出される細菌の多くが口腔内に存在する細菌であることがわかっている。しかし歯科治療中あるいは歯科治療直後に感染性心内膜炎の症状が出るわけではないため、歯科治療の現場では歯科医師も歯科衛生士もその意識は低いのが現状である。
 口腔内細菌による感染性心内膜炎を予防するには、歯科観血処置時に抗菌薬を適切に使用し一過性の菌血症の治療を行うこと、さらに持続的な菌血症を引き起こすような口腔内感染巣を適切に除去し、日々の口腔ケアを徹底することである。