キーワード
キーワード解説:
低栄養とは、人体に必要な量のタンパク質やエネルギーなどの栄養素が摂れていない状態。現在、日本の高齢者のうち、健康な栄養状態にある人は60%しかおらず、低栄養の人は20%もいる(残りの20%は過剰栄養か過剰栄養予備軍)。高齢者に低栄養が多くみられるのは、加齢とともに身体機能や食事の摂り方に変化が生じ、うまく食べられなくなったり消化できなったりすることで、十分な栄養素を摂れなくなるからである。
低栄養になると、筋肉量が減少することで転倒のリスクが増加したり、免疫力の低下によって易感染性が高まる。一度このような状態に陥るとなかなか元の状態に戻すことはできず、最終的には寝たきり状態になる恐れもある。したがって、早期の栄養評価や栄養介入によって低栄養の悪化を防ぐことが重要である。