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歯科治療時の偶発症

【読み】
しかちりょうじのぐうはつしょう
【英語】
accidental symptom at dental treatment
【書籍】
歯科衛生士 2014年10月号
【ページ】
74

キーワード解説

歯科医院を受診する患者には、歯科領域以外の全身的な疾患を合併した高齢者が増加している。高齢者は予備力や侵襲に対する抵抗力が低く、一度具合が悪くなると回復しにくく、重篤化しやすいので、全身疾患について十分に把握できていなければならない。とかく偶発症は、局所麻酔や外科処置を行う時のみならず、実際には印象採得や義歯床裏装を行う際にも多く発生しているため、注意が必要である。
 このような偶発症の発生を予防し、安全に歯科治療を受けられる体制を整えておくことが、患者との信頼関係を築くためにも重要である。具体的には、医療面接でしっかりと問診票を確認し、全身状態の評価や、予想される偶発症への準備、緊急時の役割分担、日常の訓練などを行っておくことが、安全・安心のための第一歩となる。