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外科的前処置

【読み】:げかてきぜんしょち
【英語】:surgical pretreatment
【書籍】: パーシャルデンチャー治療失敗回避のためのポイント47 ―診断・前処置・印象・設計・応急修理と術後管理の問題解決法―
【ページ】:58

キーワード解説:

 外科的前処置に関しては、有床義歯補綴診療のガイドライン(2009改訂版)から、「外科処置は有効か?」のCQ(Clinical Question)に対して、「著明な骨隆起に対し、外科処置を行った場合と行わなかった場合とを比較すると、処置を行ったほうが予後良好であると報告されている。また粘膜調整や義歯調整で改善できない義歯性線維腫やフラビーガム、小帯の位置異常、保存不可能な残存歯、残根は必要に応じて除去する」とされ、GradeBとなっている。しかし「著明な」の基準が曖昧でもあり、その適応の判断は難しく、また歯科医師と患者双方にとっても負担がかかる処置である。リリーフでは対応できず義歯床の設定を困難とする症例のような場合は、 病変を切除することによって適正な維持安定を得ることが可能である。一方、小帯の位置異常などは、可動範囲を十分に避けた形態とすれば、障害となる症例はそう多くはない。このように外科的前処置は患者の全身状態や希望を考慮して対処することが重要である。