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ピエゾ電流

【読み】:ぴえぞでんりゅう
【英語】:piezoelectricity
【書籍】: 下野先生に聞いてみた [1]
【ページ】:100

キーワード解説:

 緻密骨が機械的な力によって変形すると、骨内の結晶が歪む、この歪みによって生物電位が変化して生じる電流をピエゾ電流という。骨を電気刺激すると、陰極(−)周囲で骨形成が促進されること、活性の高い細胞は負の電位をもっていることなどから、ピエゾ電流が骨芽細胞の活性に影響を与えると考えられている。
 歪みを受けると、骨の表面に(+)と(−)の電極が生まれる。(−)の荷電は骨膜内の骨芽細胞を活性化して骨が形成される。応力が歯根膜を経由しても(ブリッジ)、直接骨に伝わっても(インプラント)、ピエゾ電流は発生すると考えられる。
 電流が骨形成を促進させることは、ウサギやヒツジを用いた実験でも証明されている。また、整形外科・リハビテーションの領域でも、骨折の治癒過程において速やかな骨形成を目的として、ピエゾ電流が応用されている。インプラント周囲骨にも同じような変化が見られる。