キーワード
キーワード解説:
口腔粘膜の湿潤度評価に用いる簡易装置。
口腔乾燥症(ドライマウス)は、う蝕や歯周炎、口内炎の増加や義歯の不適合、また味覚異常などを誘発する重大な要因であり、口腔機能低下症の一因でもある。超高齢社会のわが国にとって、唾液分泌の減少に無自覚なまま口腔乾燥症に陥っている患者の早期診断は喫緊の課題となっている。
従来、口腔乾燥症の客観的な評価法としてガムテストなどの唾液検査がおもに行われてきたが、口腔機能が低下した患者への適用が困難であるとの指摘がされてきた。この問題を解決するために開発されたのが、口腔水分計を用いた評価法である。
センサーを用いてごく短時間で粘膜の湿潤度が計測できるため、患者の負担が大幅に軽減され、平成30年4月に「口腔機能低下症」を診断する際の保険診療機器としても認可されたことから、今後いっそうの臨床応用が期待されている。