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アテロームプラーク

【読み】
あてろーむぷらーく
【英語】
atheromatous plaque
【書籍】
nico 2019年 8月号
【ページ】
12

キーワード解説

 アテロームプラークとは、血管の内壁に蓄積するコレステロールなどの脂肪からなる沈着物のこと。粥やヨーグルトのような粘着性のかたまりとなるために粥腫とも呼ばれる。アテロームプラークが蓄積すると、血管が閉塞するだけでなく内壁が硬化し、ときに破れて血栓が形成される。これが剥がれて血流に乗り心臓に達すると心筋梗塞を、脳に達すると脳梗塞を引き起こす。
 アテロームプラークの形成については、進行した歯周病との関連がかねてから指摘されている。歯肉から入り込みマクロファージなどの白血球と戦った歯周病菌の死骸がアテロームプラークの形成を促すという説が現在は有力となっている。実際、血管内壁から採取したアテロームプラークから歯周病菌の遺伝子が検出されており、歯周病と心筋梗塞・脳梗塞の因果関係が注目されている。