ハイジェニックパーシャルデンチャー
- 【読み】
- はいじぇにっくぱーしゃるでんちゃー
- 【英語】
- hygienic partial denture
- 【書籍】
- Hygienic Partial DentureとMyo-Dentureの最新臨床アトラス
- 【ページ】
- 12
キーワード解説
パーシャルデンチャーが短期で使えなくなる原因の1つに、義歯床や維持装置が残存歯の辺縁歯肉に近接したり、辺縁歯肉を覆っていることがあげられる。辺縁歯肉は自浄作用や機能刺激が遮断され、プラークが堆積しう蝕や歯周炎の原因となる。
ハイジェニックパーシャルデンチャーは、義歯と残存歯や辺縁歯肉との接触をできるだけ避け、食物の流れ、唾液の流通、舌や頰などによる機能刺激を受けるように辺縁歯肉を開放し、残存歯や歯周組織に害を与えにくいデザインが特徴である。鉤歯欠損側隣接面の辺縁歯肉を広く開放するため3~5mm床を離す。歯肉縁と直交する小連結子は歯間乳頭部を避け舌側面中央部を通る。大連結子は残存歯歯肉縁に沿わせず、上顎では口蓋中央から欠損部や間接維持装置に向かうようY型やT型にし、下顎ではデンタルコネクターやサブリンガルバーを使用する。維持装置も単純で強固であることが基本である。