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エリアオブセントリック

【読み】
えりあおぶせんとりっく
【英語】
area of centric
【書籍】
QDT 2019年 11月号
【ページ】
88

キーワード解説

 エリアオブセントリックは、Schuylerによって提唱されたセントリックにおける近遠心的な遊び“long centric”と、Dawsonによって提唱された頬舌的な遊び“wide centric”を合わせたもので、生理学派が提唱する咬合接触様式である。以下に定義を示す。(1)咬頭対窩の関係であること、(2)咬合接触は点であること、(3)接触点の周囲に0.5mm 以内の自由域があること、である。
 エリアオブセントリックでは接触点周囲に自由域(遊び)があることで、チューイングストロークにおける咬頭干渉を避けることができる。“long”や“wide”、“area”などというと、面で接触していたり、ゆるい咬合であったりする状態をイメージしてしまいがちであるが、重要なことは、エリアオブセントリックは点接触であり、その周囲の自由域も0.5mmとシャープペンシルの芯ほどということである。臨床的に重要なのは、接触点の周囲に角度の急な斜面を設けないようにすることである。