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抗微生物薬の適正使用

【読み】
こうびせいぶつやくのてきせいしよう
【英語】
antimicrobial stewardship
【書籍】
Quintessence DENTAL Implantology 2020年 No.1
【ページ】
66

キーワード解説

 薬剤耐性菌は、1980年代以降のヒトに対する抗微生物薬(抗菌薬)の不適正使用によって世界的に拡大し、薬剤耐性菌による感染症の増加が国際社会で大きな問題となっている。このまま策を講じなければ、近い将来において莫大な人的・経済的損失をもたらす可能性がある。そのさらなる発生・伝播を抑制するための対策の1つに、抗菌薬の適正使用が挙げられる。すなわち、「適切な薬剤」を「必要な場合に限り」、「適切な量と期間」使用することである。歯科における抗菌薬の使用量は医科に比べるとかなり低いが、その使用目的(術後感染予防か、感染治療か)や、術式の侵襲度などによって、抗菌薬の種類・使用量・投与方法を適切に使い分けることが重要である。