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加熱式タバコ

【読み】
かねつしきたばこ
【英語】
heat not burn tobacco
【書籍】
歯科衛生士 2020年 2月号
【ページ】
68

キーワード解説

 加熱式タバコとは、直接タバコ葉に火をつける紙巻きタバコと異なり、熱を加えてニコチンを発生させて吸引するタバコである。代表的なものとしてアイコス(米・フィリップ・モリス・インターナショナル)などが挙げられる。紙巻きタバコとの大きな違いは、煙ではなく「水蒸気(エアロゾル)」を吸う点にある。
 日本は世界で初めて加熱式タバコが全国的に販売された国で、2016年10月時点では世界シェアの96%以上を占めている。2018年の国民健康・栄養調査では、加熱式タバコ喫煙率は男性が30.6%、女性が23.6%と2015年のアイコス発売以来さらに増加している。急速な普及の背景には、企業が行うマスメディアを介した宣伝により世間一般において、「加熱式タバコは、紙巻きタバコと比較して、健康への影響が軽減され、受動喫煙や周囲の環境にも配慮した製品である」との誤った認識が先行していると考えられ、今後も市場の拡大が予測される。