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グリオキサール

【読み】
ぐりおきさーる
【英語】
glyoxal
【書籍】
nico 2020年 5月号
【ページ】
32

キーワード解説

 別名シュウ酸アルデヒド。有機化合物のなかでも単純な組成のジアルデヒドの一種。おもに水溶液として化学工業で用いられているが、最近の研究では、電子タバコの煙に含まれることが明らかになっている。
 厚生労働省の「第6回たばこの健康影響評価専門委員会」において報告された「ニコチンを含まない」とされる電子タバコ9銘柄の煙の分析結果によると、9銘柄中の8銘柄から発がん性物質ホルムアルデヒドが、また、全銘柄からアセトアルデヒドやグリオキサールなど、コラーゲンや水晶体などの高寿命たんぱく質を蝕む性質を持つアルデヒド系の化学物質が数多く検出された。
 このうち、グリオキサールは、紙巻たばこにはほとんど含まれることのない、皮膚・粘膜刺激作用のある成分であり、こうした人体にとって有害な成分が与える健康リスクの懸念から、電子タバコへの新たな規制の導入が厚生労働省で検討されている。