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歯頸部断髄

【読み】
しけいぶだんずい
【英語】
cervical pulpotimy, full pulpotomy
【書籍】
ザ・クインテッセンス 2020年 11月号
【ページ】
50

キーワード解説

 歯頸部断髄は、歯冠部生活歯髄をすべて除去し、根管口部で歯髄を切断後、覆髄材を留置して歯根部歯髄のみ生活性を維持する歯髄保存療法である。文献によって“cervical pulpotimy”や“full pulpotomy”といった名称がつけられている。歯冠部歯髄を全部除去するため、歯髄の大半を失ってしまうことになるが、歯頸部断髄を行う根拠としては、Ricucciらの「臨床症状が不可逆性歯髄炎を呈していても、歯冠部歯髄の炎症部位、感染部位は限られており根管口を越えると正常像を呈している可能性がある」という報告がある。