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予防歯科

【読み】
よぼうしか
【英語】
preventive dentistry
【書籍】
ザ・クインテッセンス 2021年 1月号
【ページ】
84

キーワード解説

 「予防歯科」はpreventive dentistryの和訳で、語源はラテン語にさかのぼる。“preventive”のほうは、“prae”(前に)と “venire”(来る)からなり、“dentistry”のほうは、“dens”(歯)からきており、患者の「歯に生じる問題」が起こる前に介入するという意味である。すなわち予防歯科とは、う蝕や歯周病に代表される「歯に生じる問題」が起こってからの対応ではなく、起こる前の先読みが重要であり、その鍵は原因除去である。スウェーデンのカリオロジーの大家、故Bo Krasseは、1980年代から原因除去療法を歯科医療に取り入れることを提唱していた。しかし、原因除去療法は修復治療のようなその場で目に見える結果は想像しにくく、現在でも世界中で歯科医療の主軸にはなっていない。