ソケットシールテクニック
- 【読み】
- そけっとしーるてくにっく
- 【英語】
- socket seal technique
- 【書籍】
- Quintessence DENTAL Implantology 2021年 No.2
- 【ページ】
- 64
キーワード解説
頬側骨の骨増生や顎堤保存を目的として行うソケットプリザベーションの中の1つで、軟組織によってインプラント窩を閉鎖する手法。インプラント埋入に先立ち、または埋入と同時に軟組織移植を行って抜歯窩を密閉し、軟組織の厚みを増す効果も期待できる。特殊な器具や材料を必要とせず、口腔内から採取する軟組織移植片のみで行える点がメリットであるが、限られた血液供給のため不完全治癒の創傷と壊死のリスクがある。
現在では、顎堤外形を適正化し、歯間組織の維持を高めるためにトンネル形成法を用いて上皮下結合組織を頬側と歯間隣接面に移植する改良型ソケットシールテクニックなども開発されている。このアプローチは高度な審美的要求をもった薄いフェノタイプの歯肉を呈する患者の審美領域に推奨される。
また材料を必要とするが、軟組織とウシ骨由来の骨補填材を組み合わせて抜歯窩へ移植し、抜歯後6週で軟組織治癒の改善を報告した文献も存在する。