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下顎前歯部歯槽骨切り術

【読み】
かがくぜんしぶしそうこつきりじゅつ
【英語】
mandibular anterior alveolar osteotomy
【書籍】
顎矯正手術エッセンシャル ―ビジュアルでわかる顎変形症の手術のポイントとトラブルの対処―
【ページ】
162

キーワード解説

 臼歯部の咬合に問題のない下顎前歯部の前突や開咬を改善することを目的とする手術。両側小臼歯(通常は第一小臼歯、まれに第二小臼歯)を抜歯して歯槽骨を縦骨切りし、両側下顎犬歯間で水平に骨切りして、両側小臼歯部の縦骨切り線と連続させて下顎前歯部の歯槽骨片を切離し、一塊として後方あるいは垂直方向に移動させる方法である。切離された歯槽骨片には、舌側歯肉や口底軟組織、オトガイ舌筋、オトガイ舌骨筋の一部が付着しており、この部分からの血液供給を受ける。1849年にHulihenが下顎前突症の外科的矯正を目的として本手術を最初に行い、その後、Hofer、Köle、Mohnacなど多くの先達により術式に改良が加えられ、今日の術式として確立し、広く行われるようになった。