CAD/CAM冠用材料の規格

【読み】

きゃどきゃむかんようざいりょうのきかく

【英語】

Standards for CAD/CAM crown materials

【書籍】

QDT 2021年5月号

【ページ】

23

キーワード解説

　現在、保険診療におけるCAD/CAM冠は大臼歯から前歯部までをカバーするに至り、CAD/CAM冠用材料に関しては2021年４月現在で４種類の規格があり所要物性が定められている。小臼歯用のCAD/CAM 冠材料（Ⅰ）ではフィラー含有量が60％以上という条件のみであるが、同（Ⅱ）ではフィラー含有量は変わらないもののビッカース硬さは55Hv以上、３点曲げ強さは160MPa以上、吸水量は32μg/mm³以下と規定されている。また大臼歯用のCAD/CAM 冠用材料（Ⅲ）は、フィラー含有量70％以上、ビッカース硬さは75Hv以上、３点曲げ強さは240MPa以上、吸水量は20μg/mm³以下である。そして前歯用のCAD/CAM冠用材料（Ⅳ）では、フィラー含有量は60％以上、ビッカース硬さは55Hv以上、３点曲げ強さは160MPa以上、吸水量は32μg/ mm³以下に加え、ブロックサイズ（歯冠長に相当する部分は14ｍｍ以上）、フィラー粒子径サイズ（最大径5μｍ以下）、積層構造（３層以上の積層構造をとる）といったものまで規定されている。