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顎関節人工関節全置換術

【読み】
がくかんせつじんこうかんせつぜんちかんじゅつ
【英語】
total temporomandibular joint (TMJ) replacement system
【書籍】
一般臨床家、口腔外科医のための口腔外科ハンドマニュアル’21
【ページ】
128、130、132

キーワード解説

 顎関節強直症、顎関節腫瘍、骨変形の著しい顎関節疾患等で日常の摂食・咀嚼が困難な症例や開口が困難な症例において、人工材料により下顎頭と関節窩の再建および全置換をする手術である。米国では1995年にTMJリプレイスメントシステム(Biomet Microfixation社)がFDAの承認を受け、その後世界的にも普及した。本邦では2019年に同システムが薬事承認を受け、2020年度診療報酬改定で顎関節人工関節全置換術として保険収載された。本システムは、顎関節機能代替のために使用される永久留置型人工顎関節であるマンディブラーインプラント(下顎枝コンポーネント/人工下顎骨関節突起)とフォッサインプラント(関節窩コンポーネント/人工関節窩)で構成される。なお手術を行うためには「日本口腔外科学会、日本顎関節学会等の専門医資格を有すること」、「同学会等主催のcadaverによるサージカルワークショップを受講すること」が望ましいなどの基準を満たす必要がある。