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偽膜性カンジダ症

【読み】
ぎまくせいかんじだしょう
【英語】
pseudomembranic candidiasis
【書籍】
ザ・クインテッセンス 2021年9月号
【ページ】
166

キーワード解説

 偽膜性カンジダ症では、白色~黄色の苔のような隆起(白苔)、または綿状の偽膜が口腔内に散在する。これらは拭い取ることが可能で、あとには紅斑性粘膜が残る。しかし、拭い取れない偽膜も多い。組織学的にみると、偽膜は上皮層の過形成で、カンジダの菌糸と芽胞が上皮層に浸潤し、表層の上皮が浮腫のために分離して偽膜性変化を呈する。偽膜性カンジダ症は小さい白苔が多数散在し、汚れのようにみえることが特徴である。口腔扁平苔癬は、粘膜内に浸透しているようなぼんやりして連続した広汎の白色病変であるのに対し、偽膜性カンジダ症は隆起して散在するはっきりした白色病変である。白板症は近接して多発することは稀で、まとまった状態で存在する。