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智歯の起源

【読み】
【英語】
the origin of wisdom tooth
【書籍】
nico 2021年12月号
【ページ】
31

キーワード解説

 智歯の起源は、人類誕生のはるか以前、1億5000万年前に出現した原始哺乳類(哺乳類の祖先でモグラやトガリネズミの仲間に属する)の大臼歯にまでさかのぼることができる。
 この哺乳類の祖先の口腔内には切歯、犬歯、小臼歯、大臼歯が存在し、切歯は左右3本ずつ、犬歯が左右1本ずつ、小臼歯は左右4本ずつ、大臼歯は左右3本ずつが生え、計44本が生えていた。この大臼歯の第三大臼歯が、人類の親知らず(第三大臼歯)の起源と考えられている。
 原始哺乳類の大臼歯の形態は、すりつぶし機能を備えた平面的な部分と、切り裂き機能を備えた咬頭歯が見られ、これがのちに人類の歯の形態へと進化したと考えられている。