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歯肉縁下デブライドメントを行う判定基準

【読み】
しにくえんかでぶらいどめんとをおこなうはんていきじゅん
【英語】
the criteria of subgingival debridement in periodontal therapy
【書籍】
保険のペリオを極める
【ページ】
50

キーワード解説

 歯肉縁上のデブライドメントを終了後、最低1か月あけて歯肉縁上における歯周治療の効果を判定し、歯肉縁下への非外科的歯周治療が必要か否かを判定する。中等度以上の歯周炎では歯周ポケットが残存している部位があるはずであり、4mm以上の歯周ポケットでBOP(+)の部位に限り、歯肉縁下のデブライドメントを行う。これは、浅い歯周ポケットに対して歯肉縁下への積極的なアプローチを行うとアタッチメントロスが起こるばかりで、ゲインが得られることはないからである。歯肉縁下で明らかな歯石を探知できる場合は、浅い歯周ポケットでもアクセスすべきであるが、歯周組織にダメージを与えないように慎重にインスツルメンテーションを行い、歯石を除去する。
 全顎的に歯周炎患者だからと闇雲にSRPを行い、根面を滑沢化しようとしてはならない。浅い歯周ポケット部位ではデブライドメントも多くの場合必要がなく、歯肉縁上のブラッシングで十分に治癒する。歯肉縁上のブラッシングの効果は歯肉縁下5mm程度にまで及ぶため、浅い歯周ポケットでBOP(-)であれば、基本的にさわる必要はない。