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哺乳時期(ちゅっちゅっ期/経口摂取準備期)

【読み】
ほにゅうじき(ちゅっちゅっき/けいこうせっしゅじゅんびき)
【英語】
lactation period
【書籍】
診察室でもぐもぐの発達を支える本
【ページ】
30

キーワード解説

 生後1~4か月ごろの、母乳や育児用ミルクを飲むことで栄養摂取を行う時期のこと。乳児は特有の哺乳運動を備えており、触覚刺激によって乳首を探し(探索反射)、乳首を口唇でとらえようとし(口唇反射・捕捉反射)、乳首を吸う(吸啜反射)。こうした哺乳にかかわる機能は母親の胎内にいる間にすでに発達しているため、生後すぐに哺乳ができるようになる。口蓋には乳首が入るための深いくぼみ(吸啜窩)、口腔内の陰圧をより高める頬粘膜の膨隆(Bichatの脂肪床)、咬合しても上下顎の間に乳首の入る隙間(顎間空隙)が見られるなど、口腔内は哺乳に適した構造となっている。この時期の標準的な哺乳量は780mLであるが、基本的に乳児によってさまざまであると考えておく。