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次亜塩素酸ナトリウム

【読み】
【英語】
sodium hypochlorite
【書籍】
nico2022年3月号
【ページ】
16

キーワード解説

 次亜塩素酸ナトリウムとは塩素系漂白剤の主成分で、水溶液として使用され、酸化作用、漂白作用、殺菌作用をもつ。細菌・ウイルスを破壊し無毒化するため、歯科では古くから根管治療の消毒剤として用いられてきた。新型コロナウイルス感染拡大下では、テーブルや椅子、ドアノブなどの消毒に、0.05%に薄めた溶液を使用した清拭が厚生労働省により推奨されている。
 次亜塩素酸ナトリウムには独特の刺激のある臭気があり、とくに強酸性物質と混ぜると有毒な塩素ガスが発生するため、取り扱いに注意し、換気を行うことが重要である。有機物を分解するので、皮膚などに触れないようにする。また、金属が触れると腐食する可能性があるため使用は避ける。
 直射日光が当たり高温になると、容器内で分解が進み濃度が低下するため、保管場所は暗所が望ましい。