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グルーブ

【読み】
ぐるーぶ
【英語】
groove
【書籍】
必ず上達 抜歯手技 増補新版
【ページ】
47

キーワード解説

 へーベル抜歯の補助手段として形成する溝。「歯根膜腔に相当するグルーブ」、「歯を分割するグルーブ」、「歯質内のグルーブ」がある。
 「歯根膜腔に相当するグルーブ」とは、歯根と歯槽骨の境目に形成するグルーブ(溝)。歯根膜腔が狭い場合や消失している場合に形成して、ヘーベルを挿入する。ヘーベルの作用点を確保する効果がある。「歯を分割するグルーブ」とは、単根歯、複根歯、湾曲歯、肥大歯、開大歯を分割するグルーブ(溝)。骨の癒着が強く、歯根膜腔に相当するグルーブの操作だけでは抜けないときは、歯根を分割する。バーで根尖まで歯根を分割する。分割部にヘーベルを挿入して回転させると、分割された歯はそれぞれ容易に動揺する。分割終了後に歯根膜に相当するグルーブを形成してヘーベルで抜去する。「歯質内のグルーブ」とは、ヘーベルを挿入し、骨を支点にして歯を脱臼させるための歯質内に形成するグルーブ(溝)。頬側グルーブ、歯根背面グルーブがあり、歯質内にヘーベルの作用点を形成する。