専門情報検索 お試し版

上顎洞

【読み】
じょうがくどう
【英語】
sinus maxillaris、maxillary sinus
【書籍】
Quintessence DENTAL Implantology 2022年No.4
【ページ】
106

キーワード解説

 鼻腔の周囲の骨に空洞を有するものが存在している。この空洞は鼻腔と交通する開口があり、鼻腔内の粘膜(多列線毛上皮)のつづきにより内面を覆われている。この鼻腔に開口する空洞は副鼻腔と呼ばれ、前頭洞、篩骨洞、蝶形骨洞、そして上顎洞が同名の骨に存在することが知られている。なかでも、上顎洞はこれら副鼻腔のうち最大で、上顎体のなかに広く存在している。その大きさは、個人差や年齢による差がある。鼻腔とは、半月裂孔(骨学的には上顎洞裂孔)をもって中鼻道と交通している。さらに上顎洞の洞底と上顎臼歯部の根尖とはきわめて近接していることから、歯科治療上重要な部位で、臨床においても正確な知識が必要であることはいうまでもない。