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更年期障害

【読み】
こうねんきしょうがい
【英語】
climacteric disturbance
【書籍】
歯科衛生士 2023年5月号
【ページ】
38

キーワード解説

 更年期障害とは、閉経前後の約10年間にあらわれるさまざまな症状で、他の疾患によるものではなく、またその症状のために何らかの支障をきたしている状態のこと。
 更年期障害の成因は、女性ホルモンであるエストロゲンレベル低下をはじめとする、内分泌系の加齢変化を主体とした全身の加齢変化である生物学的要因、更年期に特有の環境変化などの社会的・環境的要因、そしてその人自身が生来もっている性格や精神疾患の既往歴などの心理的・性格的要因が、相互に関連し合って生じると考えられている。とくに、心理的・社会的要因として、更年期の女性は、月経が停止することによる女性性の喪失感だけでなく、子どもの自立や親の介護、将来の健康や生活に対する不安など、さまざまな人生の岐路に立たされているため、これらに留意することも重要である。