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2012年3月18日

日本歯科先端技術研究所、学術講演会・市民公開講座を開催

天然歯保存の意義と適切なインプラント治療の重要性が再確認される

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 さる3月18日(日)、東京国際フォーラムにおいて、2012年 社団法人日本歯科先端技術研究所学術講演会・市民公開講座(簗瀬武史会長)が、会場満席の約250名以上の参加者を集め盛大に開催された。

 「天然歯の保存を再考する」とのテーマで開催された学術講演会では、まず、歯内療法の専門医である澤田則宏氏(東京都開業)が「歯内療法を再考する」とのテーマにて、自身が行っている数々の精緻な治療を紹介するとともに、根管治療・再根管治療を行った天然歯の予知性などに言及した。つぎに、佐藤 聡氏(日歯大新潟生命歯学部教授)は「歯周治療を再考する」とのテーマにて、歯周再生療法を行った症例などを供覧しながら、的確な診査・診断を行うこと、インプラント治療などを行う前に患者の口腔内環境を整えることなどの重要性を強調した。

 質疑応答時には、両演者が行っている治療法、用いている器具・器材などに関する細かな質問がなされた。さらには、「インプラント治療ありき」と考えて安易に抜歯を選択するのではなく、まずは最大限、天然歯の保存を試みることが歯科医療の基本であるとの理念が再確認された。

 「東日本大震災1年を振り返る」と銘打たれた午後からの市民講座では、片山幸太郎氏(自衛隊陸将補、歯科医官、自衛隊中央病院歯科部長)が「東日本大震災と災害歯科医療」、谷口修一氏(虎ノ門病院血液内科部長)が「急性放射線障害に対する幹細胞移植の役割」とのテーマでそれぞれ講演を行った。

 幅広く充実した内容のプログラムは終始参加者の関心を引いており、本年4月より公益社団法人となる本研究所のさらなる発展を期待させる一日となった。