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2012年5月13日

静岡県歯・静岡県社会福祉士会、地域包括ケアシンポジウムを開催

「歯科と福祉の連携について」をテーマに約200名が参集

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 さる5月13日(日)、静岡県歯科医師会館において、地域包括ケアシンポジウム(静岡県歯科医師会、静岡県社会福祉士会主催)が、「歯科と福祉の連携について」をテーマに、約200名の参加者を集めて開催された。本シンポジウムは「地域における専門職協働の一環として、県歯科医師会と県社会福祉士会との有機的な連携と関係構築を図り、地域包括ケアのあり方を考えていく」ことが目的とされた。

 当日は飯嶋 理氏(静岡県歯科医師会会長)、三田忠男氏(静岡県社会福祉士会会長)の挨拶、井川利幸氏(静岡県歯科医師会理事)らの趣旨説明で幕を開けた。

 その後、緒方克也氏(福岡県開業、日本障害者歯科学会理事長)による基調講演「これからの歯科医療と地域福祉」では、歯科医師は高齢社会のなかでつくられる福祉ネットワークの構図を理解し、医療の立場からこのネットワークに参加することでその役目を果たすことができるという考えのもと、歯科医療と社会福祉の連携の重要性について解説がなされた。また、少子超高齢社会における歯科の新たな展開の可能性について説いた。

 引き続き、土屋幸己氏(富士宮市地域包括支援センター長・静岡県社会福祉士会副会長)による基調講演「地域包括ケア構築に必要な機能と役割」では、最近耳にする機会の多い「地域包括ケア」「地域包括ケアシステム」「地域包括支援センター」などが解説され、地域包括ケアの今後のあり方とそこに歯科医師がかかわることの重要性について熱く語られた。

 基調講演終了後には、両氏とともに、コーディネーターの望月 亮氏(静岡県歯科医師会医療保険部員)が登壇し、情報交換会が約1時間にわたって行われた。歯科医師および社会福祉士の連携の現状と今後の課題と展望が、会場からの多くの発言を交えながら紐解かれた。

 歯科医師会と社会福祉士会が協力してシンポジウムを開催するという画期的な試みに、少子超高齢社会のなかでの歯科の新たな可能性が示されるとともに、両者の連携の第一歩が踏み出せたのではないかとの声が会場から聞かれ、盛会のうちに幕を閉じた。