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2012年9月15日

日本歯科衛生学会 第7回学術大会開催

「『生活の場』で支える口腔のケア―医療・介護との連携を目指して―」をテーマに

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 さる9月15日(土)から17日(月)の3日間、盛岡市民文化ホールおよびいわて県民情報交流センター(岩手県)において、日本歯科衛生学会第7回学術大会(佐藤美津子大会長、武井典子会長)が「『生活の場』で支える口腔のケア―医療・介護との連携を目指して」をメインテーマに開催され、約1,200名が参集した。本大会では、特別講演、教育講演、シンポジウム、口演発表、ポスター発表、ワークショップ、市民フォーラムなど多彩なプログラムで進められた。

 本大会の特別講演には、大久保満男氏(日本歯科医師会会長)を招聘。「生きる力を支える歯科医療―歯科衛生士に期待するもの―」の演題で行われた。氏は、「命」を支える医療には「生命を守る医療」と「生活を支える医療」があり、従来は前者が医療の中心であったが、慢性疾患が主流となり超高齢社会となった現在では後者が求められていると主張。歯科が担うのは、きちんとした営みを続けることのできる生活を支える医療であるとして、さまざまな話を展開した。

  最終日のシンポジウムでは、「在宅歯科医療における歯科衛生士の役割」をテーマに基調講演「なぜ今在宅歯科医療なのか?」(菊谷 武氏、日歯大教授)の他、3名の歯科衛生士が講演した。登壇した歯科衛生士はいずれも在宅歯科医療に携わっているが、そのスタイルはさまざま。歯科診療所に所属し、訪問口腔ケアを行っている赤坂幾子氏(佐藤たもつ歯科医院)、医師の訪問診療に同行し口腔における治療やケアの必要性を診て歯科と医科の間をとりもつ山口朱見氏(あおぞら診療所)、栄養士とともに地域食支援グループを立ち上げ、各専門職が横のつながりをもって患者の食をサポートしている篠原弓月氏(地域食支援グループハッピーリーブス代表)らが、それぞれの取り組みについて紹介した。講演後、演者らとコメンテーターである佐藤 保氏(日本歯科医師会常務理事)、川越正平氏(あおぞら診療所所長)、五島朋幸氏(ふれあい歯科ごとう代表)によるディスカッションも行われ、歯科・医科の両方から興味深い意見が数多く交わされた。

  なお、次期大会は2013年9月14日(土)から16日(月)に、神戸国際会議場および神戸商工会議所(兵庫県)にて開催の予定である。