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2012年12月9日

UCLAインプラントアソシエーションジャパン 2012講演会開催

多角的な視座からサイナスリフトについて語られる

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 さる12月9日(日)、大崎ゲートシティーホール(東京都)にて、UCLAインプラントアソシエーションジャパン(菅井敏郎会長)による2012年次講演会「サイナスリフト・シンポジウム」が菅井氏、林 揚春氏(東京都開業)、萩野幸治氏(医歯大歯学部附属病院インプラント外来・耳鼻咽喉科専門医)を演者に迎え開催された。

 まず菅井氏は、近年生じているインプラント治療関連の合併症の中で、上顎洞炎やインプラント体の上顎洞迷入が多くの割合を占めていることに言及。サイナスリフトの側方アプローチを安全に行うために必要な解剖学的な知識と適切な画像診断法、骨窓の設定位置などについて解説した。

 続いて林氏は、現在多種が製品化されている歯槽頂アプローチに用いる器具の選択法を解説。さらには歯性上顎洞炎の診断法について触れ、インプラント埋入予定部位のみを診るのではなく、隣在歯や副鼻腔の状態などを含めた幅広い視野での診断が重要であると述べた。また、サイナスリフトの術式の選択基準として、垂直的な骨量のみでなく上顎洞の形態も考慮することが必要であるとした。

 最後に萩野氏は、耳鼻咽喉科医の立場から、画像診断のポイント、上顎洞炎を始めとした合併症の治療法について解説。また、歯槽頂アプローチ時に用いる最新器具を紹介した。さらに、上顎洞炎の投薬について間違えた薬剤を処方している現状も散見されると述べ、正しい投薬法について詳説した。

 ディスカッションでは、会場全体を巻き込みサイナスリフトに関する最新の知見、安全性について熱い議論が交わされ、盛況の本講演会を締めくくった。