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2013年1月26日

口腔先端応用医科学研究会(AAASOM)第5回学術会議開催

ノーベル化学賞受賞者の根岸氏を招聘

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 さる1月26日(土)、日本大学会館大講堂(東京都)において、口腔先端応用医科学研究会(AAASOM、小川隆広会長:米・UCLA教授)の第5回学術会議が約300名の参加者を集めて開催された。

 小川会長はこの会の目的を「Live the impossible―日本を歯の先進国へ」とうたい、それに則ったかたちで最先端トランスレーショナル研究講演5題、第4回口腔先端応用医科学若手研究賞受賞発表、株式会社シロナによるフロアネットワーキング(ランチタイム)、ポスター発表13題、シンポジウム「日本の歯科:国民の意識は?国民への貢献とは?」(パネラー:小川会長、馬場一美氏・昭和大教授、山田律子氏・北海道医療大教授、片山幸太郎氏・厚労省)、ノーベル賞特別講演「日本の学術科学に必要なこと」(根岸英一特別教授:米・Purdue大)などが行われた。

 『ザ・クインテッセンス』では、チタンインプラントの光機能化の話題で注目を集めている小川氏であるが、大会の内容は、基礎系の大学研究者による講演(BRONJ、エナメル質の再生、口腔がんの非外科的治療、幹細胞・タンパクの応用など)が大半を占めた。またノーベル化学賞受賞者の根岸氏を招聘しての特別講演では、研究者にとっては「あこがれの存在」である氏を前に、熱心に耳を傾ける参加者の姿が印象的であった。さらにシンポジウム「日本の歯科:国民の意識は?国民への貢献とは?」では、超高齢社会においてQOLの向上の観点から、小川会長が日米の認識や政策の違いから現代の日本の歯科医療の位置づけを考え直す提言ともいえる講演、馬場氏が補綴治療の教育的立場から現在の学習目標について、山田氏が認知症高齢者の食事支援の現場から歯科医療の重要性を訴える講演、片山氏が震災時の災害派遣をとおして(自衛隊出身)みえてきたこと、を中心に、日本の歯科医療が日本国民の意識の向上と日本国民への歯科医療の貢献度を増すためにいかに取り組んでいくかがディスカッションされた。