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2008年11月23日

日本歯内療法学会第15回認定医セミナー開催

メインテーマに「ここまで来ている超音波・可聴域振動と歯内療法の領域」

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 さる11月23日(日)、大阪歯科大学附属病院において、日本歯内療法学会(中村 洋会長、愛院大教授)による第15回認定医セミナー「ここまで来ている超音波・可聴域振動と歯内療法の領域」が開催された。本セミナーは、学会員の知識と技術の向上を目的とし、毎年東京で行われているが、今回は大阪で開催された。
 講師として山田邦晶氏(京都府開業)、澤田則宏氏(東京都開業)、寺内吉継氏(神奈川県開業)、明石俊和氏(日大講師)の4名が招聘され、それぞれ日常臨床の場で用いているマテリアルが紹介された。
 はじめに登壇した山田氏は、もともとはエアースケーラーの開発から発展したという可聴波限界音域振動装置「SALIY:サリー」を化学的洗浄との併用で器械的に、そして補助的に根管内の洗浄に適用していることを紹介した。つづいて澤田氏は超音波チップを象牙質の切削、根管内洗浄、根管内の異物除去などに応用していることを臨床例とともに供覧した。寺内氏は、超音波チップの歯内療法領域への応用をさまざまな形状・材料のチップ別に紹介し、「小さな」動きが「大きな」結果をもたらす所以を臨床例とともに示した。最後に登壇した明石氏は、超音波振動を活用することで歯内療法においては切削とキャビテーションの2種類の効果が得られるとし、氏が開発に携わったという「バリオスエンドチップ」を中心に、根管処置に用いた場合の手順を解説した。
 シンポジウム・質疑応答では、超音波・可聴域振動は安全性、事故防止を考慮したうえで用いるべきことが確認され、その予知性を高めるためのディスカッションがもたれた。