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2008年6月1日

「第1回ナノジルコニアフォーラム2008」開催

新素材・ナノジルコニアの最新情報求め700名が参集

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 さる6月1日(日)、東京コンファレンスセンター品川において「第1回ナノジルコニアフォーラム2008」(パナソニックデンタル株式会社主催、遠山 隆代表取締役社長)が開催され、約700名の参加者を集めた。
 本フォーラムは、パナソニックデンタル社が開発・販売するCAD/CAM法によるフレームワーク製作用ナノジルコニアブロック・「ナノZR」の利点や臨床応用法について広く紹介するもの。同社資料および本フォーラムにおける発表内容によれば、ナノジルコニアは現在一般的に用いられているイットリア安定化ジルコニアとは異なり、安定化剤にセリアを用いかつジルコニア粒子中に100~200μmのアルミナ粒子を分散させることによってイットリア安定化ジルコニアにくらべ3倍近い靭性をもち、幅広い症例への応用が可能であるとのことである。以下に、当日の演題を示す。
・「新素材ナノZRにおける臨床の実際とオールセラミックスの展望」(大畠一成氏、Dental Labor Gross)
・「セリア系ナノジルコニア開発の秘話」(新原皓一氏、長岡技術科学大学特任教授)
・「セリア系ジルコニアナノ複合材料の開発」(名和正弘氏、松下電工社先行技術開発研究所 技監)
・「ナノジルコニアを応用したオールセラミックスブリッジの基礎と臨床」(三浦宏之氏、医歯大摂食機能保存学講座教授)
・「セリア系ジルコニア複合セラミックス~新しい高性能酸化ジルコニウムの歯科理工学技術的影響および臨床結果について~」(〔チェアサイド編〕Jens Fischer氏、チューリッヒ大歯科理工学講座教授、〔ラボサイド編〕Dieter Lingweiler氏、ドイツ歯科技工所開業)
 これらのうち、いずれの講演においてもナノZRの優れた特性について語られたが、なかでもFischer氏とLingweiler氏が共同で行った講演は、歯科理工学的な見地と歯科技工士からの見地から材料の基礎的な物性から求められる補綴設計、そして光透過性といった審美的な面にいたるまでが詳説され、参加者は一様に聞き入っていた。