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2013年3月17日

第9回日本歯科産業学会春期大会開催

「我が国の成長産業としての歯科医療産業が持つべき戦略を考える」をテーマに

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 さる3月17日(日)、日本歯科大学生命歯学部富士見ホール(東京都)において、第9回日本歯科産業学会春期大会(山中通三会長)が「我が国の成長産業としての歯科医療産業が持つべき戦略を考える」をテーマに開催された。

 会場では山中通三会長による挨拶後、廣田祥司氏(フォーユーメディカル株式会社代表取締役)による「医業継承の現状と急増する第三者継承」と題する講演が行われた。氏は後継者不足といわれる現在において、クリニックの医業継承(M&A)の現状と今後の可能性について、多数のデータとともに実例を挙げながら詳説した。

 続いて、椎名一博氏(三井不動産株式会社S&E総合研究所上席主任研究員)が「「健康」を源泉として創造価値の好循環が生まれる街―柏の葉」と題して登壇。氏は超高齢社会の課題について言及し、100兆円に達したわが国の社会保障給付費を抑制するためには、健康度を高めることが必要であるとし、街づくりを進める立場から健康を源泉とした「健康の街づくり」について解説した。

 小林雅人氏(ナレッジフォース株式会社代表取締役)による「歯科医療法人の経営多角化戦略」と題する講演が行われ、多角化戦略におけるメリット・デメリットを挙げながら、効果が挙げられるものとして、介護・医療と連携して高齢者を支援するサービスを提供する「サービス付き高齢者向け住宅」を提案した。

 午前の部の最後には、川口 浩氏(歯科医師・前衆議院議員)が「歯科産業の明日の姿とは」と題して登壇。10年間の議員活動を通して得た経験をもとに持論を展開し、超高齢社会のなかでの今後の課題として顔の見える歯科医師の必要性を強調した。

 午後の部では、井上善海氏(広大大学院社会科学研究科教授)による基調講演「歯科産業の成長と戦略」が行われた。氏は、歯科の大多数が開業歯科医であることを指摘し、中小企業経営との共通点について解説。歯科の経営にかかわる視点をもつことの大切さを提言した。

 講演終了後には、康本征史氏(千葉県開業)によるコーディネーターのもと、登壇者によるディスカッションが行われ、活発な意見が出された。