さる3月31日（日）、名古屋国際会議場（愛知県）において、第5回スタディグループ「KOKO」特別企画講演会（石原美樹代表）が開催され、約130名の歯科医師、歯科衛生士が参加した。本会では、関野　愉氏（日歯大生命歯学部歯周病学講座准教授）を講師として招聘し、終日にわたって「科学的根拠に基づいた歯周治療とは」と題した講演が行われた。

　氏はまず、歯周治療をすすめるにあたり、できるだけエビデンスレベルの高い情報を得るだけでなく、集めた情報が本当に正しいのか、また目の前の患者さんに適用できるものなのかを判断する必要があるとした。その考え方に基づいて、歯周病やインプラント周囲疾患の基礎知識や、歯周基本治療・SPT・抗菌療法の臨床的効果などについて多数のエビデンスを供覧しながら解説。ひとつひとつのエビデンスで出された結論に対して見解を述べる関野氏の講演に、参加者は終始熱心にメモをとり続けていた。

　講演後には、関野氏と、スタディグループ「KOKO」の代表である石原氏（フリーランス歯科衛生士）によるディスカッションが行われた。石原氏や参加者からの質問に対し、関野氏はていねいに回答。本会は、参加者にとって歯周治療に関する疑問を解消する貴重な機会となった。