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2013年4月21日

POIC(R)研究会NPO法人設立記念講演会開催

「口腔感染症予防の最前線―医療安全の未来型を提唱する―」をテーマに

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 さる4月21日(日)、笹川記念会館国際会議場(東京都)において、POIC(R)研究会NPO法人設立記念講演(米山武義理事長)が開催され、多数の医療関係者が参集した。POIC(R)研究会は口腔の感染症予防をとおして国民の健康を守り、医療と福祉の発展に寄与することを理念として2012年3月に発足し、2013年2月にNPO法人に移行した。

 午前の部は、米山武義氏(静岡県開業)による理事長挨拶後、松月みどり氏(看護師、公益社団法人日本看護協会常任理事)による「2025年に向かっての研究会の役割」と題する講演が行われた。松月氏は、急性期の医療現場に従事する看護師の立場から口腔ケアの重要性を強調し、意識の高いメンバーが集まる同研究会から学術的な情報を発信していきたいと述べた。

 つぎに堀田 修氏(医師、堀田修クリニック院長)による「『病巣感染』温故創新」と題する特別講演が行われた。堀田氏は、病巣感染(炎症)の歴史を紐解きながら、自身が捉えている「扁桃病巣感染」「歯性病巣感染」「慢性上咽頭炎」の三大病巣感染の診断および治療について解説した。また、対症治療に注目が集まるなか、根本治療を中心とする「木を見て森も見る医療」を多職種連携で実践していることも紹介した。

 午後の部は、米山理事長による「本格的な在宅医療時代とPOIC(R)研究会の進むべき方向―多職種連携と専門職が具備すべき3つの条件とは―」と題する講演が行われた。米山理事長は、多職種連携を推進するうえでの条件として、(1)専門職としての理念と志を共有する(2)温かき心と姿で患者さんに接する(3)より良き近未来を夢描いて、現実を切り拓いていく――の3つを提言した。また、これからの歯科医療の役割について(1)生命を守る(2)生活を支援する(3)生きる意欲を引き出す(4)ターミナルケア(終末期ケア)を担う――の4つを挙げた。

 その後、同研究会の理事4名による講演が行われ、NPO法人設立記念講演会は成功裏に終幕した。