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2013年7月13日

「第1回大会 口から食べる幸せを守る会」in 横浜開催

「口から食べさせたい」という医療従事者で会場は熱気溢れる

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 さる7月13日(土)、横浜市開港記念会館(神奈川県)において、NPO法人「 口から食べる幸せを守る会」(小山珠美理事長)による「第1回大会 口から食べる幸せを守る会 in 横浜」(小山珠美大会長)が開催され、医療関係者を中心とする約500名が参集し大盛況となった。14日(日)は、神奈川県立保健福祉大学(神奈川県)において摂食・嚥下障害者への摂食訓練や食事介助を現場で行っている実務者を対象とした実技セミナーが開催された。

 開会後、藤本篤士氏(札幌西円山病院歯科診療部長、歯科医師)による座長のもと、小山珠美理事長(東名厚木病院摂食嚥下療法部部長、看護師)による大会長基調講演「口から食べたいが叶う高齢社会の実現を!」が行われた。小山理事長は、生命の尊厳であり、人間の権利である「口から食べること」を主張するなかで、戦後の食糧難を乗り越えた一人の患者さんとの出会いを回顧。医療者側の問題で食べる幸せを奪ってしまった経験と、他の患者さんや家族にそのような経験をさせないためにこれまで取り組んできたことを熱く語る姿に、会場の参加者が涙ぐむ様子も見られた。

 その後、午前と午後の部で4セッションが行われた。医師、歯科医師、看護師、管理栄養士それぞれの立場から経口摂取がもたらす患者さんのQOLの向上や早期退院などのデータが示されたほか、口から食べる幸せを奪っている医療・福祉現場の現状に問題提起がなされるなど、「口から食べさせたい」という意識の高い医療従事者が一堂に会した会場は終始熱気に包まれた。

 今後、本会は「口から食べること」の大切さを普及・啓発するために、講演・シンポジウムを開催していくほか、医療・福祉の現場で摂食嚥下評価の実技指導を実践できる人材の育成を目的として、実技セミナーを開催していく予定とのこと。

 なお、第2回大会は2014年7月12日(土)、神奈川県立保健福祉大学(神奈川県)にて開催される予定。