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2013年9月29日

「ET in Kobe 2013」開催

「削るう蝕 削らないう蝕~その歯はどう管理する?~」をテーマに

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 さる9月29日(日)、30日(月)の両日、神戸市産業振興センター(兵庫県)において、「ET in Kobe 2013」が「削るう蝕 削らないう蝕~その歯はどう管理する?~」をテーマに開催された。歯科医師、歯科衛生士、歯科助手など合わせて約50名が参集した。

 まず、泉 英之氏(歯科医師・西本歯科医院)が登壇し、「細菌検査から歯周治療を考える」と題して講演した。氏は、臨床で細菌検査が有効かどうかについて、文献と自身の症例をふまえた臨床的実感を照らしあわせながら解説。その中で、細菌検査で検出された特定の歯周病原菌(特にP.g.菌)だけで歯周病を引き起こしたとは必ずしもいえず、むしろ喫煙や遺伝的要素の方がリスクファクターとなるとした。そして、歯科医療者がすべきことはTBIやSRP、定期的なメインテナンスなど日頃から行っている歯周治療に変わりないと強調した。

 また、伊藤 中氏(大阪府開業)による特別講演「To drill or not to drill, that is the question.」が行われた。氏はまず、これから求められるう蝕治療とは、脱灰と再石灰化のバランスをコントロールするリスクマネジメント(原因療法)であり、従来主に行われてきたう窩に対する修復治療(対症療法)と大きく変わっているとした。その後、疫学と病因論からみたう蝕の実態や、病変の検出方法、診断基準、メインテナンスの効果の有無などについて詳細に解説した。これまでとはまったく異なるう蝕治療の現状が次々と明らかになり、終始参加者の耳目を集めた。

 この他、参加した歯科衛生士による症例発表やディスカッションも多数行われ、参加者同士の意見交換が活発になされた。