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2013年11月17日

日本歯内療法学会、2013年度専門医セミナー(第20回)を開催

奥村・阿部両氏を招聘して「最新器材によるスタンダード歯内療法」

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 さる11月17日(日)、日本大学桜門会館(東京都)において、日本歯内療法学会(赤峰昭文会長)による2013年度専門医セミナー(第20回)「歯内療法のスタンダードを考えるシリーズ:第4回最新器材によるスタンダード歯内療法」が開催され、会場は定員の150名を上回る参加者で盛況となった。

 本専門医セミナーに講師として招聘されたのは奥村秀樹氏(兵庫県開業)と阿部 修氏(東京都開業)の2名で、それぞれ「最新器材を使用した歯内療法」、「最新器材を有効に使用するために」をテーマに登壇した。はじめに登壇した奥村氏は、自身の研究と臨床例を交えながら、現代の歯内療法の三種の神器である「マイクロスコープ」、「CBCT」、「Ni-Ti製ファイル」をはじめとした最新器材の有用性を述べ、それらがいかに「patient care」を押し上げるポテンシャルがあるかを訴えた。つぎに登壇した阿部氏は、自身が今話題のNi-Ti製シングルファイルシステムのインストラクターを務める立場から、その開発経緯から本邦における認可取得までのあらましも披露するなど、参加者の興味をそそる内容となった。両講師が一貫して強調していたのは「適材適所」で、どんなに優れた最新器材でも適応症を限定することの重要性を説いていたのが印象的であった。

 マイクロスコープ、CBCT、Ni-Ti製ファイル、MTAといった最新器材の導入と「pulp revascularization」の概念や歯の保存、minimal interventionの浸透などもあって、本邦の歯内療法事情は劇的に変化しつつある。これらのいわゆるハード面が注目されるなか、適応症の限定などの意思決定の重要さにも気づかされるセミナーとなった。