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2008年4月5日

第1回JDAミーティング開催

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 さる4月5日(土)、新宿野村ビル(東京都)において第1回JDAミーティング(阿部二郎代表)が開催された。JDAとは「Japan Denture Association」の略称であり、東京都調布市開業の阿部氏がこれまで開催してきた「阿部二郎勉強会」をベースに2008年1月に設立されたグループ。すでに総義歯関連の文献・講演を多数発表している阿部氏であるが、本グループはその成果をもとに現在でも需要の衰えない総義歯治療の重要性を若手歯科医師に啓発していくもの。
 なお、阿部氏は設立趣旨のなかで、・総義歯治療は口腔内における三次元的構造を再現する治療であり、部分総義歯治療やインプラント治療にとっても不可欠な学習要素である、・バブル期に歯科技工学校を卒業した歯科技工士が歯科界にはほとんど残っておらず、今後の技術の継承に懸念がある、などと述べており、こうした点についても議論を深めていく予定。
 当日、34名の参加者を集めた会場では、まず午前中にJDA正会員を目指す歯科医師・歯科技工士による「JDAチャレンジャークラブ」の発表が行われ、活発なディスカッションがなされた。
 また、ひきつづき午後の部ではオープンミーティングが行われ、(1)「スナップ印象から得たい情報」(生田龍平氏〔歯科技工士、神奈川県開業〕)、(2)「無歯顎患者のインプラントマネージメント」(西原茂昭氏〔歯科医師、愛媛県開業〕)、(3)「スナップ印象の手技と外型線の描記 とくに下顎を中心として」(松下 寛氏〔歯科医師、東京都開業〕)、(4)「有歯顎から無歯顎者のスナップ印象を考える」(渡辺宣孝氏〔歯科医師、神奈川県開業〕)、(5)「吸着義歯に必要なスナップ印象 枠なしトレーと枠ありトレーの印象模型の比較」(小久保京子氏〔歯科技工士、東京都内勤務〕)、(6)「枠なし印象法のひみつ」(齊藤善広氏〔歯科医師、宮城県開業〕)の6題が披露された。中でも小久保氏は、下顎総義歯の吸着を得るために必要な個人トレー製作のポイントについて詳説。義歯床による辺縁封鎖を得るために必要な外型線描記のコツや枠なしトレー印象法(左記関連書籍参照)の利点、そして頬棚部への被圧負担域の拡大が総義歯の安定および吸着に役立つことを示した。
 全日にわたった本ミーティングは、歯科医師と歯科技工士がひとつの目的に向かって知識を共有しようとする活気にあふれたものとなっており、今後の発展への期待を感じさせた。