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2014年2月16日

「研鑽会総会2014 4th annual meeting in Tokyo 変化の中で深化を極める」開催

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 さる2月16日(日)、フクラシア東京ステーション(東京都)において、「研鑽会総会2014 4th annual meeting in Tokyo 変化の中で深化を極める」が開催され、全国各地から100名あまりが参集した。本会は、歯科臨床研鑽会(高田光彦主宰、高田歯科)が通常の研修会に加えて年に1回、外部講師を招聘して行っているもの。演題は以下のとおり。

1)「審美修復治療においてチェアサイドでするべきこととは」(六人部慶彦氏、大阪府開業)
2)「橋渡しの科学」(内藤正裕氏、東京都開業)
 高田氏が、「私の歯科医師としての人生観を変えた2名」として招聘した2氏。まず六人部氏の講演では、審美修復治療における材料選択やそのための知識はもちろん、歯科医師にしか行うことのできない歯肉のコントロールや支台歯形成の重要性が、六人部氏ならではの圧倒的な臨床例とともに示された。また、審美性の長期的予後を左右する因子として補綴前処置、ジンジバルレベルの対称性、プロビジョナルレストレーション、形成(enough reduction)、などを挙げ、それぞれについて詳説した。そして最後に、「HowではなくWhyが大事」「まずはペリオ、次に支台歯形成、そして形態への理解、この3点が審美修復に欠かせないもの」と締めくくった。

 また内藤氏は、「科学とは何か」「生命とは何か」という大きな命題をまず提示。その上で、「目に見えている事実と思われているもの」について次々に疑問を投げかけた。中でもインプラントに関しては、「(歯科医療の)過去の負の遺産を帳消しにできそうなものとしてインプラントを位置づけることを続けると、深淵に覗き返されることになりかねない」と述べ、生体の内部と外部を交通させた状態で用いる、医療の他の分野でも類をみない性格をもったインプラントの利用について再考を促した。また、氏のかねてからのテーマである「オーバーロード」や「咬合の3つの局面」、「インプラントの近心コンタクトの離開」などについても最新の考察が示され、総体として歯科を科学的に探求することのたいせつさ、楽しさが伝わる内容としていた。

 なお、前日には80名あまりの参集のもとで「前夜祭」も行われ、船橋静香氏(船橋歯科医院)、毛利啓銘氏(東京都開業)、日置章博氏(日置歯科/古澤歯科)、阿部紘子氏(東京都内勤務)の4氏によるケースプレゼンテーションも盛り上がりを見せていた。