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2014年3月9日

(株)ジョルノ新春講演会開催

「歯科衛生士のための病理学講座」をテーマに

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 さる3月9日(日)、栃木県総合文化センター(栃木県)において、(株)ジョルノ新春講演会(安生朝子代表)が、「歯科衛生士のための病理学講座」をテーマに、橋本貞充氏(東歯大生物学研究室准教授)を講師に迎えて開催された。司会進行をつとめた安生朝子氏(歯科衛生士・藤橋歯科医院)の他、コーディネーターとして、小林明子氏(歯科衛生士/歯科技工士・小林歯科医院)、村上惠子氏(歯科衛生士・村上歯科医院)、川崎律子氏(フリーランス歯科衛生士)、鈴木朋湖氏(フリーランス歯科衛生士)も参加。日本顎咬合学会の歯科衛生士部会より、多数の歯科衛生士が参加し、活気あふれる会となった。

 司会進行の安生氏、コーディネーターの村上氏の挨拶の後、橋本貞充氏が「ミクロの視点・内側から見る歯肉の変化―なぜ歯肉は健康でいられるの? 歯肉の付着とは?―」と題して登壇。前半ではまず、われわれはつねに変化している生体の微妙なバランスのうえに生きていること、実際の歯周組織はシェーマで正確に再現することが極めて難しいことを指摘。その後、豊富な顕微鏡像を用いて、歯周組織の構造、細胞の役割、歯肉の炎症・治癒のメカニズムなどをわかりやすく、ユーモアを交えながら解説した。

 後半には、「歯周組織の内側を見通す目―マクロからミクロまで― 橋本貞充先生に聞きたい!」と題し、質疑応答、ディスカッションの時間が設けられた。事前に歯科衛生士より寄せられた質問に橋本氏が答えていく形で「歯ブラシの毛先は歯肉溝に届くのか?」「バイオロジカル・ウィズ(生物学的幅径)について」「上皮性付着と結合組織性付着の違い」などの質問を橋本氏がそれぞれていねいに解説。安生氏の進行のもと、コーディネーター、会場の歯科医師、歯科衛生士からも質問が多く寄せられ、会場全体を巻き込んだディスカッションが行われた。

 最後に、小林氏が登壇し、「最初は難しく感じるかもしれないが、本日の講義を踏まえ、繰り返し基礎に立ち返り、日々の臨床の中で起きていることにつなげていってほしい」と締めくくった。

 なお本講演は、きたる6月14日(土)、15日(日)、東京国際フォーラム(東京都)で行われる第32回日本顎咬合学会学術大会・総会において、「歯科衛生士Q&Aコーナー 歯科衛生士として基礎を学ぼう 病理編」として、座長に安生氏、演者に橋本氏、川崎氏を迎え、より充実したセッションとして開催される予定である。