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2014年6月22日

モリタ友の会特別講演会開催

「誰でも治せる歯内療法2014~歯内療法専門医が明かすテクニック~」をテーマに

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 さる6月22日(日)、ベルサール九段(東京都)において、モリタ友の会特別講演会「誰でも治せる歯内療法2014~歯内療法専門医が明かすテクニック~」(モリタ友の会主催)が開催された。本講演会は、『誰でも治せる歯内療法』(クインテッセンス出版刊)を基にして、著者である澤田則宏氏(東京都開業)、歯内療法専門医として活躍する吉川剛正氏と田中利典氏(いずれも東京都)がエンドの基礎から難症例までをあげ、本では語りきれなかった詳細について講演した。また、本会場の講演は、インターネット回線を通じて大阪会場(ブリーゼプラザ会議室)と広島会場(RCC文化センター会議室)でリアルタイムで視聴された。

 第1講演は田中氏が登壇し、2症例をあげ細菌感染した根管の無菌治療と根管口探索の時のポイントと根管拡大のゴールを示した。根管は複雑な形態をしているため、根尖までを35号以上できれば40号まで拡大しないと感染を残してしまうと訴えた。また側枝などに残った細菌を減少させるために水酸化カルシウムを貼薬した後にNaOCl(有機質溶解剤)とEDTA(無機質溶解剤)で洗浄すると洗浄効果が上がると解説した。

 第2講演は吉川氏が登壇し、根管拡大・形成後に新たな感染を予防するための根管充填について、さらに穿孔部の医療用カルシウムサルフェートによる封鎖法をビデオによって解説した。また根尖切除では歯根を斜めに切除するのではなく水平に切除し、逆根管充填(充填材:カルシウムサルフェート、SuperEBA、スーパーボンド)法を解説した。

 第3講演では澤田氏が登壇し、診断を誤りそうになった症例の解説、新しいエンドの器材とテクニック、endodontistが行っている裏ワザについて話していった。ルーチンに撮影してはいけないCBCT、破折器具の除去などに用いる超音波チップの利便性、米国歯内療法学会の根管治療症例における評価用紙を用いた難症例の見分け方、根管形成のコツをわかりやすく解説していった。

 定員150名の本会場は参加者で溢れ、開業医の関心の高さを示していた。