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2014年11月16日

日本歯内療法学会、第21回専門医セミナーを開催

本年4月の診療報酬改定を受けて

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 さる11月16日(日)、鶴見大学会館(神奈川県)において、日本歯内療法学会第21回専門医セミナー(久木留廣明学会長)が「歯内療法のスタンダードを考えるシリーズ(5) 外科的歯内療法のスタンダードを再考する」を大会テーマに掲げて開催された。本セミナーは、日本歯内療法学会の専門医を取得しているドクターに対する定期的なセミナーの第21回目。セミナーの内容は、本年4月の診療報酬改定において、「歯科CT撮影装置および手術用顕微鏡を用いた歯根端切除手術」が算定可能(2,000点)となったことによる反響の高さを受けたもの。

 今回は「外科的歯内療法の意義とは ~根拠のある治療計画立案のために~」(田中利典氏、東京都勤務)と「外科的歯内療法処置におけるCT診断と歯根端切除手術の変遷」(中川寛一氏、元東歯大教授)の2題が用意され、質疑応答も時間をかけたものとなった。招聘された2名の演者は、今まではGPが安易に外科的歯内療法に取り組む風潮があったため、外科的歯内療法に踏み切るのは最後の一手であることを強調されており、診査・診断の重要性、それに基づいた治療計画の立案を強く訴えたことが象徴的であった。これを機会に学会側からの警鐘・提案の意味もあるのかもしれない。

 実際には、保険診療上でもどのような場合に歯科用CTを用い、手術用顕微鏡を使うのかの具体的な適応症は定められており、過去の自費診療の枠組みとは一線を画している。より適切な外科的歯内療法適応が期待される。