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2015年1月24日

「震災20年を機に病院歯科のあり方を考える集い」開催

阪神・淡路大震災20年を迎え、防災・減災について意見交換

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 さる1月24日(土)、長田区役所(兵庫県)において、阪神淡路大震災20年記念集会 震災20年を機に病院歯科のあり方を考える集い(兵庫県病院歯科医会主催、兵庫県歯科医師会後援)が「災害時に求められる病院歯科の役割~有事の行動と平時の備え~」と題するテーマのもと開催された。

 会場では、豊川輝久氏(兵庫県歯科医師会会長)と足立了平氏(兵庫県病院歯科医会会長)による開会の挨拶が行われた後、斎藤政二氏(公立南三陸診療所歯科口腔外科部長)による講演1「東日本大震災被災地からの報告」が行われた。斎藤氏は、震災発生直後に津波で車や家屋などが目の前で流される衝撃的な動画と多数の写真を供覧。また、津波で全壊・孤立した公立志津川病院での壮絶な救護活動を振り返るとともに、いまだに仮設住居が多数ある現状と地域医療の再生・復興に尽力する思いを述べた。

 引き続き、中久木康一氏(医歯大大学院医歯学総合研究科顎顔面外科学助教)による講演2「災害時、病院歯科に求められるもの」が行われた。中久木氏は、災害時の歯科の役割について、教育、行政、保健所、地域などさまざまな角度からわかりやすく解説。また、平時からの連携体制を構築するための情報共有の必要性についても言及した。

 その後、足立氏の座長のもと、斎藤氏、中久木氏、岸本裕充氏(兵庫医科大病院歯科口腔外科主任教授)を交えた討論会「大規模災害における病院歯科の役割と期待」が行われた。会場からは河合峰雄氏(神戸市立医療センター西市民病院歯科口腔外科部長)と門井謙典氏(兵庫医科大病院)による指定発言も行われ、普段から多職種とのかかわりがある病院歯科医師の特徴を活かした連携体制の構築やシステムづくりなど、活発な意見交換が行われた。

 なお、本集会の前には医療・介護・防災の専門家による「災害医療フォーラム in 長田―医療と福祉の連携を目指して―」と題する公開フォーラムも開催され、多数の参加者が参加した。